発音・アクセント
共通テスト対策
この科目の共通テストでの傾向
英語の発音・アクセントは、かつての大学入試センター試験(~2020年度)では、第1問として、発音が他と異なる単語を選ぶ問題や、最も強く読む音節の位置を選ぶ問題が、独立した設問として毎年出題されていました。しかし、2021年度から始まった大学入学共通テストでは、こうした発音・アクセントを単独で問う設問は出題されておらず、共通テストの英語(リーディング・リスニング)は、実際の文章を読んだり、音声を聞いて内容を理解したりする力を中心に測る構成になっています。
とはいえ、発音やアクセントの知識が不要になったわけではありません。共通テストのリスニングでは、単語のアクセントの位置を正しく知らないと、聞き取った音を知っている単語と結びつけられなかったり、文の中でどこが重要な情報かを聞き逃したりすることがあります。特に、内容語をはっきりと強く発音し、機能語を弱く読むという英語のリズムを理解しておくことは、自然な速さの音声を正確に聞き取るうえで大きな助けになります。また、単語がつながって聞こえるリンキングや、音が変化する同化・脱落を知らないと、知っている単語なのに音声では聞き取れない、ということが起こりがちです。
一方、多くの私立大学の一般選抜(一般入試)では、今でも発音・アクセントを単独で問う設問が出題されています。下線部の発音が他と異なる単語を選ぶ問題や、最も強く読む音節の位置を選ぶ問題は定番の出題形式で、覚えるべきルールさえ押さえておけば、比較的短時間で確実に得点しやすい分野でもあります。共通テストで直接問われない場合でも、リスニング力の土台として、また私立大学対策として、発音・アクセントの基礎はしっかり固めておく価値があります。
単元別の対策ポイント
発音記号と音のルール
- 母音(短母音・長母音・二重母音)の記号と代表的な単語を、発音記号を見た瞬間に音がイメージできるまで結びつけておきましょう。特に
/ɪ/と/iː/、/ʌ/と/ɑː/と/ɒ/のように、日本語では「イ」「ア」「オ」と一括りにされがちな音の違いに注意が必要です。 - 子音では、有声音・無声音のペアを整理したうえで、
/θ//ð/、/f//v/、/r//l/のように、日本語にはない区別を「要注意リスト」として持っておきましょう。 - 単語の綴りだけで発音を判断せず、必ず発音記号を確認する習慣をつけましょう。特に "ough" のように、綴りと発音の対応が単語ごとに大きく異なるものは要注意です。
- 語尾の -s/-es や -ed の発音規則(直前の音が無声音か有声音か、歯擦音かどうかで変わる)は頻出なので、丸暗記ではなく、有声音・無声音という仕組みで理解しておくと応用がききます。
- リンキング・脱落・同化といった音の変化は、文字だけを見ていては気づけません。実際の音声を聞いて、単語のつながり方のパターンに慣れておきましょう。
アクセント・イントネーション
- 2音節語は、名詞・形容詞なら第1音節、動詞なら第2音節にアクセントが来る傾向(名前動後)を、record・present・object のような頻出単語で確認しておきましょう。
- -tion、-ic、-ity、-ian などの接尾辞は、その直前の音節にアクセントが来るという規則を使うと、初めて見る単語でもアクセントの位置を推測できます。
- 文の中では、意味を運ぶ内容語(名詞・動詞・形容詞・副詞など)を強く、文法的な役割を担う機能語(前置詞・冠詞・代名詞など)を弱く読むという原則を意識しましょう。
- 平叙文・Wh疑問文は下降調、Yes/No疑問文は上昇調という基本パターンを覚え、リスニングでも文末の音の上がり下がりに注意を向けましょう。
実戦問題
発音・アクセントの独立問題としてよく出題される形式の問題を解いて、実戦力を確認してみましょう。
実戦問題1
問題
次の4つの単語のうち、下線部の発音が他の3つと異なるものを、次の①~④のうちから一つ選べ。
① food ② moon ③ good ④ tool
解答・解説を見る
food /fuːd/、moon /muːn/、tool /tuːl/ は、いずれも長母音 /uː/ です。good /ɡʊd/ だけが短母音 /ʊ/ なので、これが答えになります。同じ "oo" という綴りでも、単語によって発音が異なる代表例です。
答え:③
実戦問題2
問題
次の単語について、最も強く発音する音節を、次の①~④のうちから一つ選べ。
in・for・ma・tion ① ② ③ ④
解答・解説を見る
information /ˌɪnfərˈmeɪʃn/ は、接尾辞 -tion の直前の音節にアクセントが来るという規則どおり、3番目の音節(ma)にアクセントがあります。
答え:③
実戦問題3
問題
次の英文を発音するとき、文末のイントネーションとして最も適切なものを、次の①~④のうちから一つ選べ。
Are you free tomorrow?(明日は暇ですか。)
① 文末に向けて上昇調で発音する ② 文末に向けて下降調で発音する ③ 文全体を平坦な調子で発音する ④ 単語ごとに調子を変えて発音する
解答・解説を見る
この文は be動詞 Are で始まるYes/No疑問文です。Yes/No疑問文は、相手に「はい」か「いいえ」かの判断を求める文なので、文末に向けて上昇調で発音するのが基本のパターンです。
答え:①