文法 / 不定詞
to不定詞の3用法(名詞的・形容詞的・副詞的用法)
要点整理
to不定詞は「to + 動詞の原形」という形をしていますが、この1つの形が、文の中で果たす役割によって3つの異なる用法に分かれます。同じ形でも用法によって意味も訳し方も変わるので、まず「不定詞が文のどの部分になっているか」を見極める習慣をつけましょう。
名詞的用法「~すること」
to不定詞が、名詞と同じように主語・目的語・補語になる用法です。
To learn a new language takes a lot of time and effort.(新しい言語を学ぶことには多くの時間と努力がかかる。)
この文では to learn a new language が文全体の主語になっています。
My dream is to become a doctor.(私の夢は医者になることだ。)
to become a doctor はbe動詞の補語になり、主語 my dream の内容を説明しています。
I want to visit Kyoto next spring.(私は来春、京都を訪れたいと思っている。)
to visit Kyoto next spring は動詞 want の目的語になっています。
形容詞的用法「~するための」
to不定詞が、直前の名詞・代名詞を後ろから修飾する用法です。日本語の形容詞のように名詞の前には置かず、必ず名詞の後ろに置かれる点に注意しましょう。
She has a lot of homework to finish tonight.(彼女には今夜終わらせるべき宿題がたくさんある。)
to finish tonight が名詞 homework を後ろから修飾し、「終わらせるべき宿題」という意味を作っています。
I need something cold to drink.(私は何か冷たい飲み物が欲しい。)
to drink が something cold を修飾しています。-thing で終わる代名詞(something, anything, nothingなど)は、形容詞的用法のto不定詞によく修飾されます。
副詞的用法「~するために」など
to不定詞が、動詞・形容詞・文全体を修飾する用法です。副詞的用法は意味が1つに決まっておらず、文脈によっていくつかに分かれます。
目的(~するために)
He got up early to catch the first train.(彼は始発電車に乗るために早起きした。)
to catch the first train は動詞 got up を修飾し、「なぜ早起きしたのか」という目的を表しています。
感情の原因(~して)
I was surprised to hear the news.(私はその知らせを聞いて驚いた。)
to hear the news は形容詞 surprised を修飾し、驚いたという感情が生まれた原因を表しています。
判断の根拠(~するとは)
She must be very kind to help strangers like that.(あのように見知らぬ人を助けるとは、彼女はとても親切にちがいない。)
to help strangers like that は、「彼女は親切だ」という話し手の判断の根拠を表しています。
結果(その結果~)
He grew up to become a famous scientist.(彼は成長して、有名な科学者になった。)
to become a famous scientist は、「成長した」という動作の結果を表しています。この用法は grow up to ~, live to ~ のような限られた動詞とともによく使われます。
形容詞を修飾する程度用法
This question is easy to answer.(この問題は答えるのが簡単だ。)
to answer は形容詞 easy を修飾しています。この文の意味上の目的語は this question であり、「この問題を答えること」が簡単だ、という関係になっている点も確認しておきましょう。
3用法の見分け方
- 不定詞が文の主語・目的語・補語になっていれば → 名詞的用法
- 不定詞の直前に名詞・代名詞があり、それを修飾していれば → 形容詞的用法
- どちらにも当てはまらず、動詞・形容詞・文全体を修飾していれば → 副詞的用法(さらに目的・原因・根拠・結果のどれかを文脈から判断する)
例題
例題1(基本)
問題
次の英文の下線部のto不定詞の用法を、名詞的用法・形容詞的用法・副詞的用法のいずれかで答えよ。
(1) I decided to study abroad next year.
(2) He has no friends to talk to.
(3) She worked hard to pass the exam.
解答・解説を見る
(1) to study abroad は動詞 decided の目的語になっているので、名詞的用法です。
(2) to talk to は直前の名詞 friends を修飾し、「話す相手となる友達」という意味を作っているので、形容詞的用法です。前置詞 to の目的語が friends の位置にあることも確認しておきましょう(talk to friends の friends が抜けた形です)。
(3) to pass the exam は動詞 worked を修飾し、「なぜ一生懸命勉強したのか」という目的を表しているので、**副詞的用法(目的)**です。
答え:(1) 名詞的用法 (2) 形容詞的用法 (3) 副詞的用法(目的)
例題2(標準)
問題
次の日本語に合うように、( )内の語を並べかえて英文を完成させよ。
彼女はそのニュースを聞いてショックを受けた。 She (shocked / to / was / hear) the news.
解答・解説を見る
「~して(感情の原因)」を表す副詞的用法のto不定詞を使います。まずSVCの文型を作り、was shocked(ショックを受けた)のあとに、その感情が生まれた原因を表す to hear を続けます。
She was shocked to hear the news.
to hear the news が形容詞 shocked を修飾し、ショックを受けた原因を説明しています。
答え:She was shocked to hear the news.
例題3(応用)
問題
次の英文の to be a nurse の用法を答え、その根拠も説明せよ。
Her wish to be a nurse finally came true after years of hard study.
解答・解説を見る
まず、to be a nurse が文中のどの語を修飾しているかを確認します。この不定詞は直前の名詞 wish(願い)を修飾しており、「看護師になるという願い」という意味を作っています。不定詞が主語・目的語・補語そのものになっているわけではなく、名詞を後ろから修飾しているので、これは形容詞的用法です。
まぎらわしいポイント: wish, decision, plan, attempt のように「すること」という意味を含む名詞は、to不定詞の形容詞的用法によってよく修飾されます。日本語訳が「するという願い」のように名詞的用法と似た訳になることがありますが、あくまで不定詞が名詞を修飾しているので形容詞的用法である点に注意しましょう。
答え:形容詞的用法(直前の名詞 wish を修飾しているため)
確認問題
問題
次の英文の下線部のto不定詞の用法を答えよ。
I have an important message to give you.
答え
形容詞的用法(直前の名詞 message を修飾し、「あなたに伝えるべき重要な伝言」という意味を作っている)