文法 / 時制

現在形・過去形・未来形の基本

要点整理

「時制」とは、動詞の形を変えることによって「いつのことを話しているか」を示すしくみです。この単元では、最も基本的な3つの時制である現在形・過去形・未来形を確認します。中学英語で習った内容の復習に見えるかもしれませんが、特に現在形の使い方には、高校英語の長文読解でも見落としやすい重要なポイントがあります。

現在形は「今」のことではない

日本語の「現在」という言葉から、現在形は「今まさに起きていること」を表すと誤解されがちですが、これは正確ではありません。英語の現在形が表すのは、主に次の2つです。

① 習慣的な動作(いつもすること)

He plays tennis every weekend.(彼は毎週末テニスをする。)

この文は「今まさにテニスをしている」という意味ではなく、「週末になるといつもテニスをする」という習慣を表しています。話している瞬間に彼がテニスをしているとは限りません。

② 普遍的な事実・真理(いつでも変わらず成り立つこと)

Water boils at 100 degrees Celsius.(水はセ氏100度で沸騰する。)

これは科学的な事実であり、過去・現在・未来に関係なく常に成り立つ内容なので、現在形で表します。

このように、現在形は「時間の幅」を持った動作や事実を表す時制であり、「今この瞬間だけ」を切り取って表す時制ではないことをしっかり意識しましょう。ちなみに「今まさに進行中の動作」を表すには、次の単元で学ぶ現在進行形を使います。

過去形:過去のある時点で終わった動作・状態

過去形は、過去のある時点で起こった、または終わった動作や状態を表します。多くの場合、yesterday(昨日)last week(先週)in 2020(2020年に) のように、いつのことかを示す語句と一緒に使われます。

I visited Kyoto last summer.(私は去年の夏、京都を訪れた。)

この動作は過去のある時点(去年の夏)で完了しており、現在とは切り離された出来事として述べられています。

未来形:willとbe going toの使い分け

未来のことを表す代表的な方法には、willbe going to の2つがあります。どちらも「これから起こること」を表しますが、ニュアンスに違いがあります。

will:その場で決めたこと・単純な予測

A: The phone is ringing. B: OK, I'll answer it.(A: 電話が鳴っているよ。 B: わかった、出るよ。)

この I'll(= I will) は、電話が鳴っているのを聞いた「その場」で決めた意志を表しています。あらかじめ決まっていた予定ではありません。

It will be sunny tomorrow.(明日は晴れるだろう。)

これは、話し手の判断にもとづく単純な未来の予測です。

be going to:すでに決まっている予定・根拠のある予測

I'm going to visit my grandmother this weekend.(私は今週末、祖母を訪ねる予定だ。)

この文では、話す前からすでに「祖母を訪ねる」という予定が決まっていることを表しています。

Look at those dark clouds! It's going to rain soon.(あの黒い雲を見て!もうすぐ雨が降りそうだ。)

この文では、「黒い雲」という現在の状況を根拠にして、雨が降るという未来を予測しています。単なる思いつきの予測ではなく、目の前の証拠にもとづいた予測である点が will との違いです。

時制のまとめ

時制 主な意味
現在形 習慣・普遍的事実 He plays tennis every weekend.
過去形 過去に完了した動作・状態 I visited Kyoto last summer.
will その場の決定・単純な予測 I'll answer it.
be going to 既定の予定・根拠のある予測 It's going to rain soon.

例題

例題1(基本)

問題

次の( )内の動詞を、適切な形に直しなさい。

  1. The earth (go) around the sun.
  2. My father (leave) for Osaka two days ago.
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1. goes

「地球は太陽の周りを回る」という、時間に関係なく常に成り立つ普遍的な事実を表しているので、現在形にします。主語の the earth は3人称単数なので、動詞に -es を付けて goes とします。

2. left

two days ago(2日前)という、過去の一時点を示す語句があるので、過去形にします。leave は不規則動詞で、過去形は left です。

答え:1. goes 2. left

例題2(標準)

問題

次の文の間違いを指摘し、正しい文に直しなさい。また、なぜ間違いなのかを説明しなさい。

My sister is a nurse. She work at a big hospital in Tokyo.

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2文目の work が間違っています。「彼女は東京の大きな病院で働いている」という文は、一時的な出来事ではなく、繰り返し行われている(継続的な)職業上の事実を表しているので、現在形を使う必要があります。ただし、主語の she は3人称単数なので、動詞には -s を付けなければなりません。

正しくは works です。3人称単数の主語のときに動詞に -s を付け忘れる間違いは、時制そのものは合っていても減点されやすいので注意しましょう。

答え:She works at a big hospital in Tokyo.(3人称単数の主語なので、動詞にsを付ける必要がある)

例題3(応用)

問題

次の2つの文はどちらも未来のことを表していますが、意味の違いを説明した上で、日本語に訳しなさい。

  1. A: I have no money. B: Don't worry. I will lend you some.
  2. I have already bought the ticket. I'm going to see the concert next Friday.
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1文目

Bは、Aが「お金がない」と言ったのを聞いて、その場で「貸してあげよう」と決めています。このように、話しているまさにその瞬間に決めた意志を表すときには will を使います。

訳:A「お金がないんだ。」B「心配しないで。貸してあげるよ。」

2文目

すでにチケットを買ってあるという文脈から、「来週の金曜日にコンサートを見に行く」という予定は、話す前から確定していたことがわかります。このように、あらかじめ決まっている予定を表すときには be going to を使います。

訳:私はすでにチケットを買ってある。来週の金曜日にコンサートを見に行く予定だ。

このように、同じ「未来のこと」を表す表現でも、will は「その場での決定」、be going to は「あらかじめの予定・根拠のある予測」という違いがあることを、文脈から読み取れるようにしておきましょう。

答え:1. willは「その場での決定」を表す(訳は解説内の通り) 2. be going toは「既定の予定」を表す(訳は解説内の通り)

確認問題

問題

次の( )内の動詞を、適切な形に直しなさい。

Ice (melt) at 0 degrees Celsius.

答え

melts(普遍的な事実を表す現在形。主語が3人称単数なのでsを付ける)