文法 / 分詞
分詞の後置修飾
要点整理
分詞1語は前置、分詞句は後置
前の単元で見たように、sleeping cat(眠っている猫)や broken window(割れた窓)のように、分詞が1語だけで名詞を修飾するときは、ふつうの形容詞と同じく名詞の前に置かれます。
ところが、分詞に目的語や修飾語がついて2語以上のかたまり(句)になると、その分詞句は名詞の後ろに置かれます。これを後置修飾と呼びます。
Look at that sleeping cat.(あの眠っている猫を見て。)〈分詞1語:前置〉 Look at that cat sleeping on the sofa.(あのソファーの上で眠っている猫を見て。)〈分詞句:後置〉
2文目では、sleeping に on the sofa(ソファーの上で)という修飾語がついて sleeping on the sofa という分詞句になっているため、名詞 cat の後ろに置かれています。
現在分詞句による後置修飾
現在分詞句が名詞を後ろから修飾するときは、「~している(名詞)」という能動の意味になります。
The boy playing soccer in the park is my classmate.(公園でサッカーをしている少年は、私のクラスメートだ。)
この文では、playing soccer in the park(公園でサッカーをしている)という現在分詞句が、the boy を後ろから修飾しています。これは、関係代名詞を使った文とほぼ同じ意味を表します。
The boy who is playing soccer in the park is my classmate.(公園でサッカーをしている少年は、私のクラスメートだ。)
つまり、「主格の関係代名詞+be動詞」を省略すると、現在分詞による後置修飾の形になる、と理解しておくと整理しやすくなります。
過去分詞句による後置修飾
過去分詞句が名詞を後ろから修飾するときは、「~される(名詞)」「~された(名詞)」という受動の意味になります。
The book written by that author became a bestseller.(その作家によって書かれた本は、ベストセラーになった。)
written by that author(その作家によって書かれた)という過去分詞句が、the book を後ろから修飾しています。これも、関係代名詞を使うと次のように書き換えられます。
The book which was written by that author became a bestseller.(その作家によって書かれたその本は、ベストセラーになった。)
こちらも同様に、「主格の関係代名詞+be動詞」を省略すると、過去分詞による後置修飾の形になります。
見分け方:名詞と分詞の意味関係で判断する
後置修飾で現在分詞を使うか過去分詞を使うかは、修飾される名詞と、分詞が表す動作との意味関係で決まります。
- 名詞が動作を「する」側 → 現在分詞(能動)
- 名詞が動作を「される」側 → 過去分詞(受動)
the man standing at the door(ドアのところに立っている男性)→ man は「立つ」動作をする側 → 現在分詞 the language spoken in that country(その国で話されている言語)→ language は「話される」側 → 過去分詞
日本語に訳すと、どちらも「~ている」に見えてしまうことがあるので注意が必要です。standing(立っている)は「立つ」という動作を自分でしているので能動、spoken(話されている)は「話す」という動作を受けているので受動、と動詞の意味そのものから能動・受動を判断しましょう。
分詞句の位置に注意
後置修飾の分詞句は、修飾する名詞のすぐ後ろに置かれます。文が長くなると、どこまでが分詞句なのか見失いやすくなるので、意味の区切りを意識して読むことが大切です。
Students studying abroad often improve their language skills quickly.(海外で勉強している学生は、しばしば語学力を素早く伸ばす。)
この文の主語は Students であり、studying abroad(海外で勉強している)は Students を修飾する分詞句です。文全体の動詞は improve であることを見失わないようにしましょう。
例題
例題1(基本)
問題
次の日本語に合うように、( )内の語を適切な形に直して英文を完成させよ。
木の下で眠っている犬は私の犬だ。 The dog ( sleep ) under the tree is my dog.
解答・解説を見る
修飾される名詞 the dog は「眠る」という動作をする側なので、能動の意味を表す現在分詞にします。sleep に目的語はありませんが、under the tree という修飾語がついて2語以上のかたまりになっているため、後置修飾の形になります。
答え:The dog sleeping under the tree is my dog.
例題2(標準)
問題
次の2文を、分詞を使った1文に書き換えよ。
I know the girl. She is talking with Mr. Smith over there.
解答・解説を見る
2文目の主語 She は、1文目の the girl と同じ人物を指しています。she is talking with Mr. Smith over there の部分を、「主格の関係代名詞(who)+be動詞(is)」を省略する形で分詞句に変えます。the girl は「話す」動作をする側なので、現在分詞 talking を使います。
talking with Mr. Smith over there(あそこでスミスさんと話している)という現在分詞句を、the girl の後ろに置きます。
答え:I know the girl talking with Mr. Smith over there.(私は、あそこでスミスさんと話している女の子を知っている。)
例題3(応用)
問題
次の英文を日本語に訳せ。また、下線部の分詞が現在分詞・過去分詞のどちらであるか、その理由とあわせて答えよ。
The letter written in French was difficult for the students learning Japanese.
解答・解説を見る
この文には2つの後置修飾の分詞句があります。
1つ目:written in French(フランス語で書かれた)が the letter を後ろから修飾。letter(手紙)は「書かれる」側なので過去分詞 written です。
2つ目:learning Japanese(日本語を学んでいる)が the students を後ろから修飾。students(学生)は「学ぶ」という動作をする側なので現在分詞 learning です。
文全体の構造は、主語 The letter written in French、動詞 was、補語 difficult、そして for the students learning Japanese(日本語を学んでいる学生たちにとって)という修飾語です。
答え:フランス語で書かれたその手紙は、日本語を学んでいる学生たちにとって難しかった。writtenは過去分詞(letterは「書かれる」側だから)、learningは現在分詞(studentsは「学ぶ」側だから)。
確認問題
問題
次の日本語に合うように、( )内の語を適切な形にして英文を完成させよ。
あちらで話している男性たちは、この学校の先生だ。 The men ( talk ) over there are teachers at this school.
答え
The men talking over there are teachers at this school. (the men は「話す」動作をする側なので現在分詞 talking にし、over there という修飾語がついているため後置修飾の形にする。)