英作文 / 自由英作文

要約・パラフレーズの技術

要点整理

パラフレーズとは何のためにするのか

パラフレーズとは、ある英文の意味を保ったまま、違う単語や文の形を使って言い換えることです。自由英作文で同じ単語や表現を繰り返し使うと、単調で語彙力が乏しい印象を与えてしまいます。また、要約問題では、元の文章の単語をそのまま抜き出すだけでは「自分の言葉で要約する」という条件を満たせないことが多いため、パラフレーズの技術が欠かせません。

パラフレーズには、主に次の4つの方法があります。

方法1:同義語に置き換える

同じ意味を持つ別の単語(同義語)に置き換える、もっとも基本的な方法です。

元の文:The experiment was very difficult.(その実験はとても難しかった。) 言い換え:The experiment was extremely challenging.(その実験は非常に骨の折れるものだった。)

difficult を challenging に、very を extremely に置き換えることで、同じ内容を別の単語で表現しています。

方法2:品詞を変える

動詞を名詞に、形容詞を副詞にというように、品詞を変えて文の形を組み替える方法です。

元の文:The team succeeded in winning the championship.(そのチームは選手権で優勝することに成功した。) 言い換え:The team's success in the championship surprised everyone.(そのチームの選手権での成功は、みんなを驚かせた。)

動詞 succeed が名詞 success に変わることで、文全体の構造も大きく変化しています。

方法3:態(能動⇔受動)を入れ替える

能動態の文を受動態に、あるいはその逆に変えることで、同じ内容を違う形で表現できます。

元の文(能動態):Many students use this dictionary.(多くの生徒がこの辞書を使っている。) 言い換え(受動態):This dictionary is used by many students.(この辞書は多くの生徒に使われている。)

態を入れ替えると、文の主語が変わる点にも注目しましょう。何を主語にして話を進めたいかによって、能動態と受動態を使い分けます。

方法4:文構造を変える(接続詞⇔分詞構文・句など)

2つの文を1つにまとめる方法や、接続詞を使った文を別の句に変える方法も、パラフレーズの一種です。

元の文:She was tired, but she kept studying.(彼女は疲れていたが、勉強を続けた。) 言い換え:Despite being tired, she kept studying.(疲れていたにもかかわらず、彼女は勉強を続けた。)

but を使った等位接続の文を、despite(〜にもかかわらず)を使った句に変えることで、同じ内容を違う構造で表現しています。

要約(summary)のコツ

複数の文からなる文章を1〜2文に要約するときは、次の手順で考えます。

  1. 文章全体の中で、一番言いたいこと(主題文)がどこにあるかを見つける。
  2. 主題文を支えるための具体例や詳しい説明は、要約では思い切って削る。
  3. 残った主題文を、自分の言葉(できれば元の文章とは違う単語)で短くまとめ直す。

例えば、次の3文からなる文章を考えてみましょう。

"Reading books has many benefits. For example, it improves vocabulary and helps readers understand different perspectives. It can also reduce stress after a long day."

この文章の主題文は最初の1文(読書には多くの利点がある)で、残りの2文は、その利点を裏付ける具体例です。要約するときは、具体例を削り、主題文を言い換えてまとめます。

要約例:Reading offers several advantages, such as building vocabulary and lowering stress.(読書には、語彙力を高めたりストレスを減らしたりといった、いくつかの利点がある。)

例題

例題1(基本)

問題

次の英文を、下線部の単語を別の同義語に置き換えてパラフレーズしなさい。

"The movie was very interesting."(interesting を言い換える)

解答・解説を見る

interesting(面白い)の同義語には fascinating(非常に興味深い)や engaging(引き込まれるような)などがあります。fascinating はそれ自体に強い意味を含むため、very を付けなくても十分に強い印象を表せます。

答え(解答例):The movie was fascinating.

例題2(標準)

問題

次の能動態の英文を、受動態を使ってパラフレーズしなさい。

"A famous architect designed this building."(ある有名な建築家がこの建物を設計した。)

解答・解説を見る

能動態の文の目的語 this building を、受動態の文の主語にします。動詞は designed の受動態 was designed にし、元の主語 a famous architect は by の後に置きます。

$\text{This building} + \text{was designed} + \text{by a famous architect}$

答え:This building was designed by a famous architect.

例題3(応用)

問題

次の3文からなる文章を読み、内容を1文で要約しなさい。

"Many schools have started using tablets in class. Tablets allow students to access textbooks and videos instantly. They also make it easier for teachers to check each student's progress."

解答例を見る

まず主題文を見つけます。1文目「多くの学校が授業でタブレットを使い始めている」が主題で、2文目と3文目は、その具体的な利点(教材への即座のアクセス、生徒の進捗確認のしやすさ)です。

要約するときは、2文目・3文目の具体的な内容を「学習をより便利にする」という抽象的な言葉でまとめ、主題文と組み合わせます。

答え(解答例):More and more schools are using tablets in class because they make learning more convenient for both students and teachers.(ますます多くの学校が授業でタブレットを使うようになっている。それは、生徒と教師の両方にとって学習をより便利にするからだ。)

元の文章に出てきた access や check といった単語をそのまま使うのではなく、convenient(便利な)という、より抽象的な同義表現でまとめている点がポイントです。

確認問題

問題

次の英文を、Although を使わずに、despite(前置詞)を使って同じような意味を表す文に言い換えなさい。

"Although it was raining heavily, the game continued."(激しい雨が降っていたが、試合は続いた。)

答え

(解答例)Despite the heavy rain, the game continued.