文法 / 時制
未来完了形と時制の一致
要点整理
この単元の最後に、これまで学んでこなかった未来完了形と、複数の時制が1つの文の中でどう組み合わさるかを決める時制の一致のルールを学びます。あわせて、単元全体で学んだ時制を一覧表で整理します。
未来完了形:未来のある時点までに完了していること
未来完了形は「will have+過去分詞」の形で表され、未来のある時点を基準にして、それまでに動作が完了・継続・経験されていることを表します。過去完了形が「過去のある時点」を基準にしていたのに対して、未来完了形は基準点が「未来のある時点」になったバージョンだとイメージするとわかりやすいです。
I will have finished this report by tomorrow.(私は明日までにこの報告書を終えているだろう。)
by tomorrow(明日までに)という未来の基準時点までに、「報告書を終える」という動作が完了していることを表しています。
By the time you arrive, I will have already left.(あなたが到着するころには、私はすでに出発してしまっているだろう。)
未来完了形は、多くの場合、by the time 〜(〜するころまでに) や by + 未来の時点(〜までに) という語句と一緒に使われます。
未来完了形も、現在完了形・過去完了形と同じように、継続・経験・完了・結果のニュアンスを表すことができます。
She will have lived in Tokyo for five years next April.(来年の4月で、彼女は東京に住んで5年になる。)
これは、来年の4月という未来の時点を基準にした「継続」の用法です。
時制の一致:主節が過去形のとき、従属節も過去にそろえる
時制の一致とは、主節(文全体の骨組みとなる節)の動詞が過去形のとき、その中に含まれる従属節(that節など)の動詞も、原則として過去の時制にそろえるというルールです。
基本のパターン
主節が現在形のときは、従属節の時制は自由に選べます。
I think that she is busy.(私は、彼女は忙しいと思う。) ※ think が現在形
しかし、主節が過去形になると、従属節の動詞も、もとの時制から1段階過去にずらす(backshift)必要があります。
I thought that she was busy.(私は、彼女は忙しいと思った。) ※ thought が過去形になったので、is も was にずれる
このように、主節の think を過去形の thought に変えると、従属節の中身が「今のこと」であっても、それを過去形で表さなければなりません。時制のずれ方をまとめると、次のようになります。
| 主節が現在形のときの従属節 | 主節が過去形のときの従属節 |
|---|---|
| 現在形(is) | 過去形(was) |
| 過去形(did)/現在完了形(has done) | 過去完了形(had done) |
| will | would |
| can | could |
| may | might |
He says, "I will call you tomorrow."(彼は「明日電話するよ」と言う。) → He said that he would call me the next day.(彼は次の日に電話すると言った。)
will が would に、時を表す tomorrow(明日)が the next day(その次の日)に変わっていることにも注目しましょう。時制だけでなく、時や場所を表す語句も、話す時点に合わせて調整する必要があります。
時制の一致の例外:変わらない事実・真理
時制の一致には重要な例外があります。従属節の内容が、時間が経っても変わらない普遍的な事実・真理である場合は、主節が過去形であっても、従属節は現在形のまま変えません。
Our teacher told us that the earth goes around the sun.(先生は、地球は太陽の周りを回っていると私たちに教えてくれた。)
「地球が太陽の周りを回る」という事実は、過去も今もこれからも変わらない真理なので、主節の told が過去形でも、従属節は goes(現在形)のままにします。もし went にしてしまうと、まるで「(その先生が話していた過去の時点でだけ)地球は太陽の周りを回っていた」かのような、不自然な意味になってしまいます。
同様に、歴史上の事実など、特定の過去の一時点に固定された内容は、主節の時制に関係なく、もとの過去形のまま変えません。
We learned that World War II ended in 1945.(私たちは、第二次世界大戦が1945年に終わったと学んだ。)
「1945年に終わった」という歴史的な事実は、特定の過去の一時点を指しているので、主節が過去形の learned であっても、ended(過去形)のまま変える必要はありません。
まとめ:jisei単元で学んだ時制の全体像
この単元では、現在形・過去形・未来形から始まり、進行形、現在完了形の4用法、現在完了進行形、過去完了形、そして未来完了形と時制の一致まで、英語の時制のしくみをひと通り学びました。上の活用表で、それぞれの時制がどんな形をしているかを確認し、迷ったときはこのページに戻って整理しましょう。
例題
例題1(基本)
問題
次の( )内の動詞を、未来完了形の正しい形に直しなさい。
By the time we get to the airport, the plane (already / take off).
解答・解説を見る
「空港に着くころまでに」という未来の基準時点までに、「飛行機がすでに離陸してしまっている」ことを表す文なので、未来完了形(will have+過去分詞)にします。take off(離陸する)の過去分詞は taken off です。
答え:will have already taken off
例題2(標準)
問題
次の文を、時制の一致に注意して、過去の文に書き換えなさい。
He says that he is tired because he has worked too much.
解答・解説を見る
主節の動詞 says(現在形)を過去形 said に変えるので、従属節の動詞も時制の一致にしたがって過去にずらします。
is(現在形)→ was(過去形)
has worked(現在完了形)→ had worked(過去完了形)
答え:He said that he was tired because he had worked too much.
例題3(応用)
問題
次の文には、時制の一致に関する間違いが1か所あります。誤りを指摘し、正しい文に直しなさい。理由も説明しなさい。
Our science teacher told us that water boiled at 100 degrees Celsius.
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「水はセ氏100度で沸騰する」というのは、時間が経っても変わらない普遍的な科学的事実です。時制の一致の例外にあたるので、主節の動詞 told が過去形であっても、従属節は現在形のままにしなければなりません。
boiled(過去形)を boils(現在形)に直す必要があります。この文を過去形のままにしてしまうと、まるで「その授業のときだけ、たまたま水がセ氏100度で沸騰していた」かのような、不自然な意味になってしまいます。
答え:Our science teacher told us that water boils at 100 degrees Celsius.(普遍的な事実は時制の一致を受けず、常に現在形のまま)
確認問題
問題
次の( )内の動詞を、適切な形に直しなさい。
By next March, I (study) English for six years.
答え
will have studied(来年3月という未来の時点までの継続を表す未来完了形)