語彙・イディオム / 重要多義語

多義語の文脈判断演習

要点整理

多義語は、辞書に載っている意味を丸暗記するだけでは正しく使いこなせません。実際の文の中で意味を判断するには、次の4つのポイントを順番に確認する習慣をつけましょう。

多義語の意味を文脈から判断する4つのポイント

  1. 品詞を確認する:名詞・動詞・形容詞のどれとして使われているかを、文中の位置から判断する。
  2. 直後に続く形を見る:名詞が続くのか、to不定詞が続くのか、形容詞や過去分詞が続くのかによって、動詞の意味は大きく変わる。
  3. 主語や目的語との組み合わせ(コロケーション)を考える:何がその動詞を行っているか、何を対象にしているかを見ると、不自然な意味の候補を消去できる。
  4. 日本語に訳して文全体が自然に意味が通るか確認する:候補となる意味をあてはめてみて、話の流れとして違和感がないかを最終チェックする。

この4つのポイントを使って、take・get・make・have・put・hold・matter・mean・fine・right・kind・lightの意味を、より複雑な文脈の中で判断する練習をしていきます。

例題

例題1(基本)

問題

次の英文の太字の get の意味として最も適切なものを、後の①~④から選べ。

I finally got what my teacher was trying to explain in class.

① 手に入れる ② 着く ③ 理解する ④ Oに~させる

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got の直後に what my teacher was trying to explain という節(「先生が説明しようとしていたこと」)が続いています。この節を目的語にとる get は「理解する」という意味です。文全体は「私はようやく、先生が授業で説明しようとしていたことを理解した」という意味になります。

①「手に入れる」であれば具体的な物を表す名詞が、②「着く」であれば場所を表す語句が、それぞれ後ろに来るはずですが、ここでは節が続いているので合いません。

答え:③

例題2(標準)

問題

日本語の意味に合うように、( )内に take, hold, matter, right のいずれかを適切な形にして入れよ。

(1) 彼はその会議を来週開催する予定だ。 He will ( ) the meeting next week.

(2) この電車に乗れば、空港まで30分で着くだろう。 If you ( ) this train, you will get to the airport in thirty minutes.

(3) 彼が何と言おうと、それは重要ではない。 Whatever he says, it doesn't ( ).

(4) 私はあなたの意見が正しいと思う。 I think your opinion is ( ).

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(1) 「(会などを)開催する」は hold の意味です。未来の予定なので will hold とします。

(2) 「(乗り物に)乗る」は take の意味です。if節の中の未来のことでも現在形を使うので、take のままです。

(3) 「重要である」は動詞 matter の意味です。doesn't の直後なので原形 matter を使います。

(4) 「正しい」は形容詞 right の意味です。be動詞 is の補語として使います。

同じ「開催する」でも hold、同じ「乗る」でも take というように、日本語の動詞1つに対して英語では文脈に応じた別の動詞を選ぶ必要がある点を意識しましょう。

答え:(1) hold (2) take (3) matter (4) right

例題3(応用)

問題

次の英文を日本語に訳したうえで、太字にした fine(2箇所)、matter(2箇所)、right のそれぞれの意味を答えよ。

When Mr. Tanaka asked if the schedule was fine, everyone agreed, but the weather forecast said it would not be so fine tomorrow. If it rains, we may have to change our plans, but that doesn't matter much, because we still have time to decide the right way to solve this matter.

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まず全体を訳すと、「田中さんが予定は大丈夫かと尋ねたとき、みんなが同意したが、天気予報では明日はそれほど良い天気にはならないと言っていた。もし雨が降ったら、私たちは計画を変更しなければならないかもしれないが、それはあまり重要ではない。なぜなら、私たちにはまだこの件を解決する正しい方法を決める時間があるからだ。」となります。

それぞれの単語の意味は、前後の文脈から次のように判断できます。

  • 1つ目の fine(the schedule was fine):「予定」という抽象的な物事について「良い・問題ない」と述べているので、「大丈夫・都合が良い」という意味です。
  • 2つ目の fine(it would not be so fine tomorrow):主語の it は天気予報の内容(天候)を指しているので、「(天気が)良い」という意味です。同じ fine でも、話題が「予定」から「天気」に変わったことで意味が変わっています。
  • 1つ目の matter(that doesn't matter much):doesn't の直後にあるので動詞で、「重要である」という意味です。
  • right(the right way):way(方法)という名詞の直前にあるので形容詞で、「正しい」という意味です。
  • 2つ目の matter(this matter):this という指示形容詞の直後にあるので名詞で、「事柄・問題」という意味です。

このように、同じ単語が1つの文章の中で複数回、しかも違う意味で使われることは実際の英文でよくあります。そのたびに立ち止まって、品詞と前後の語句を確認する習慣が大切です。

答え:1つ目のfine=大丈夫・都合が良い、2つ目のfine=(天気が)良い、1つ目のmatter=重要である(動詞)、right=正しい(形容詞)、2つ目のmatter=事柄・問題(名詞)

確認問題

問題

次の文の太字の hold の意味を、日本語で簡潔に答えよ。

The library holds a special event for children every August.

答え

(会・催しなどを)開催する、という意味。「その図書館は毎年8月に子ども向けの特別なイベントを開催する」という文。