文法 / 文型・品詞
語・句・節の違い
要点整理
英文を分析するとき、単語をどこまでの「かたまり」として捉えるかによって、3つのレベルがあります。それが語・句・節です。この3つを区別できるようになると、長く複雑に見える英文も、構造を整理しながら正確に読めるようになります。
語(word)
語は、それ以上分解できない1つの単語のことです。book、run、happy のように、単独で1つの品詞として働きます。
句(phrase)
句は、2つ以上の単語が集まって1つの意味のまとまりを作るものですが、その中に「主語(S)+動詞(V)」の関係を含みません。句全体が、名詞・形容詞・副詞のいずれかと同じ働きをします。
Playing tennis is fun.(テニスをすることは楽しい。)
playing tennis(テニスをすること)は2語以上のかたまりですが、この中に「〜は…する」という主語・動詞の関係はありません。この句全体が、文の主語になっているので、名詞句と呼びます。
The book on the desk is mine.(机の上の本は私のものだ。)
on the desk(机の上の)は前置詞句で、直前の名詞 the book を修飾しているので、形容詞句として働いています。
I met her after school.(私は放課後、彼女に会った。)
after school(放課後に)は動詞 met を修飾し、「いつ」を表しているので、副詞句として働いています。
節(clause)
節は、句と同じく2つ以上の単語が集まったかたまりですが、句と違って、その中に「主語(S)+動詞(V)」の関係を含みます。節には、それだけで文として成立する主節(独立節)と、単独では文にならず、他の節に組み込まれて使われる従属節があります。
I think that she is right.(私は、彼女は正しいと思う。)
that she is right(彼女は正しいということ)の中には she is right(彼女は正しい)という主語・動詞の関係が含まれています。この節全体が、動詞 think の目的語(名詞の働き)になっているので、名詞節と呼びます。
This is the book which I bought yesterday.(これは私が昨日買った本だ。)
which I bought yesterday(私が昨日買った)の中には I bought という主語・動詞の関係が含まれています。この節は直前の名詞 the book を修飾しているので、形容詞節と呼びます。
I stayed home because it was raining.(雨が降っていたので、私は家にいた。)
because it was raining(雨が降っていたので)の中には it was raining という主語・動詞の関係が含まれています。この節は主節 I stayed home を修飾し、理由を表しているので、副詞節と呼びます。
句と節の対応関係を整理する
句と節は、どちらも名詞・形容詞・副詞のいずれかと同じ働きをする点で共通しています。違いは、その中に「主語+動詞」の関係を含むかどうかだけです。次の表で対応関係を整理しておきましょう。
| 働き | 句の例 | 節の例 |
|---|---|---|
| 名詞(S・O・Cになる) | to swim in the sea(海で泳ぐこと) | that he is honest(彼が正直だということ) |
| 形容詞(名詞を修飾) | a letter from my aunt(叔母からの手紙) | a letter which arrived today(今日届いた手紙) |
| 副詞(動詞・文全体を修飾) | in the morning(朝に) | when I was a child(私が子供だったとき) |
なぜ句と節を区別する必要があるのか
長い英文を読むときにつまずく最大の原因は、「どこからどこまでが1つのかたまりなのか」を見失ってしまうことです。句や節は、それ自体は複数の単語からできていても、文全体の中では名詞・形容詞・副詞という1つの品詞と同じ役割しか果たしません。まず句や節のカッコをつけて「かたまり」として認識し、そのかたまりが名詞・形容詞・副詞のどの働きをしているかを判断する、という手順を身につけることが、複雑な英文読解の第一歩になります。
例題
例題1(基本)
問題
次の下線部が、語・句・節のどれにあたるか答えなさい。
- She speaks English.
- He is good at playing tennis.
- I know that he is busy.
解答・解説を見る
1. English(語)
1つの単語だけなので「語」です。
2. at playing tennis(句)
at playing tennis(テニスをすることにおいて)は複数の単語からできていますが、その中に「主語+動詞」の関係は含まれていません。したがって「句」です。
3. that he is busy(節)
that he is busy の中には he is busy(彼は忙しい)という「主語+動詞」の関係が含まれています。したがって「節」です。
答え:1. 語 2. 句 3. 節
例題2(標準)
問題
次の下線部の句・節が、名詞・形容詞・副詞のどの働きをしているか答えなさい。
- To learn a new language takes time.
- I have a friend who lives in Canada.
- She called me when she arrived at the airport.
解答・解説を見る
1. 名詞の働き
to learn a new language(新しい言語を学ぶこと)は、この文の主語になっています。主語になれるのは名詞(の働きをするもの)なので、これは名詞句です。
2. 形容詞の働き
who lives in Canada(カナダに住んでいる)は、直前の名詞 a friend を修飾し、「どんな友達か」を説明しています。名詞を修飾するのは形容詞の役割なので、これは形容詞節です。
3. 副詞の働き
when she arrived at the airport(彼女が空港に着いたとき)は、主節 she called me 全体を修飾し、「いつ」電話をかけてきたのかを説明しています。文(や動詞)を修飾するのは副詞の役割なので、これは副詞節です。
答え:1. 名詞 2. 形容詞 3. 副詞
例題3(応用)
問題
次の文の中から、名詞節・形容詞句をそれぞれ抜き出しなさい。
The fact that she passed the exam surprised everyone in the room.
解答・解説を見る
この文は少し複雑なので、まずかたまりに分けて考えます。
that she passed the exam(彼女がその試験に合格したという)の中には she passed the exam(彼女は試験に合格した)という主語・動詞の関係が含まれているので、これは節です。この節は直前の名詞 the fact(事実)の内容を説明しており、the fact = that she passed the exam という同格の関係になっています。同格節も、名詞を説明する働きという点では形容詞節の一種として分類されることもありますが、多くの学校文法では「that」が名詞の直後に来て内容を説明するこの形を同格の名詞節として扱います。ここでは「名詞節」として抜き出します。
in the room(部屋の中の)は複数の単語からできていますが、「主語+動詞」の関係を含んでいません。これは直前の名詞 everyone を修飾しているので、形容詞句です。
文全体の骨組みは、The fact(S) ... surprised(V) everyone(O) という第3文型(SVO)であり、that she passed the exam は主語 the fact の内容を詳しく説明する部分として、主語のかたまりの一部に含まれています。
答え:名詞節 = that she passed the exam / 形容詞句 = in the room
確認問題
問題
次の下線部の句・節が、名詞・形容詞・副詞のどの働きをしているか答えなさい。
I want to visit the town where my grandmother was born.
答え
形容詞(直前の名詞 the town を修飾する形容詞節)