発音・アクセント / アクセント・イントネーション

語のアクセントの規則

要点整理

英語の単語は、音節が2つ以上あるとき、どこか1か所を特に強く発音します。これを**アクセント(強勢)**と呼びます。アクセントの位置を間違えると、単語全体の響きが変わってしまい、聞き手に伝わりにくくなることがあります。アクセントの位置は単語ごとに決まっていますが、いくつかの傾向やルールを知っておくと、初めて見る単語でも位置を推測しやすくなります。

2音節語のアクセントの傾向

2音節からなる単語では、品詞によって、アクセントが来やすい位置に一定の傾向があります。

  • 名詞・形容詞は第1音節にアクセントが来る傾向があります。
    • ˈtable(テーブル)、ˈhappy(幸せな)、ˈmusic(音楽)、ˈpicture(絵)
  • 動詞は第2音節にアクセントが来る傾向があります。
    • beˈgin(始める)、forˈget(忘れる)、deˈcide(決める)、arˈrive(到着する)

特に興味深いのは、綴りがまったく同じで、名詞・動詞のどちらでも使われる単語です。この場合、アクセントの位置によって品詞(と意味)が変わります。日本では「名前動後」(名詞は前、動詞は後ろ)という語呂合わせでよく紹介されます。

単語 名詞(前にアクセント) 動詞(後ろにアクセント)
record ˈrecord(記録) reˈcord(記録する)
present ˈpresent(贈り物) preˈsent(贈る、示す)
object ˈobject(物体) obˈject(反対する)
contract ˈcontract(契約) conˈtract(契約する、縮む)
permit ˈpermit(許可証) perˈmit(許可する)

この規則はすべての2音節語に当てはまるわけではありませんが、非常に多くの単語に共通する強い傾向なので、知っておくと初見の単語でも品詞とアクセントの見当がつけやすくなります。

接尾辞とアクセント位置の関係

3音節以上の単語では、語の最後についている接尾辞によって、アクセントの位置がある程度決まります。

接尾辞の直前の音節にアクセントが来るグループ

-tion、-sion、-ic、-ical、-ity、-ian などの接尾辞は、その直前の音節にアクセントを引き寄せる性質があります。

  • -tion:inforˈmation(情報)、eduˈcation(教育)
  • -ic:ecoˈnomic(経済の)、sciˈentific(科学的な、-ific も同じ働き)
  • -ity:acˈtivity(活動)、popuˈlarity(人気)
  • -ian:muˈsician(音楽家)、poliˈtician(政治家)

接尾辞自体にアクセントが来るグループ

-ee、-eer、-ese、-ique などの接尾辞は、接尾辞の部分に強いアクセントを持つ、やや例外的なグループです。

  • employˈee(従業員)、volunˈteer(ボランティア)、Japaˈnese(日本語、日本人)、techˈnique(技術)

アクセントの位置を変えないグループ

-er、-ing、-ful、-less、-ment、-able のような接尾辞は、もとの単語のアクセント位置をそのまま保つ、いわば「中立」な接尾辞です。

  • ˈteachˈteacher、ˈbeauty → ˈbeautiful、ˈgovern → ˈgovernment、enˈjoy → enˈjoyable

このように、接尾辞ごとに「アクセントを引き寄せるか」「自分にアクセントを持つか」「何もしないか」という3つのタイプがあることを知っておくと、知らない単語のアクセント位置も推測しやすくなります。

例題

例題1(基本)

問題

次の単語の最も強く発音する部分を、①・②から選べ。

pol・i・tics(政治)

① 第1音節(pol) ② 第2音節(i)

解答・解説を見る

politics は名詞で、2音節ではなく3音節の単語ですが、政治(politics)は ˈpolitics のように、第1音節にアクセントが来ます。

答え:①

例題2(標準)

問題

次の2つの英文の下線部の単語は、綴りは同じだが品詞とアクセントの位置が異なる。それぞれの発音記号(アクセント位置がわかるもの)を書け。

(1) I bought a new record.(私は新しいレコードを買った。) (2) I want to record this song.(私はこの歌を録音したい。)

解答・解説を見る

(1)の record は「レコード、記録」という意味の名詞なので、名前動後の規則に従い、第1音節にアクセントが来ます。(2)の record は「録音する」という意味の動詞なので、第2音節にアクセントが来ます。

答え:(1) ˈrecord /ˈrekɔːd/(名詞) (2) reˈcord** /rɪˈkɔːd/(動詞)**

例題3(応用)

問題

economy(経済、名詞)という単語から economic(経済の、形容詞)という単語が作られると、アクセントの位置が移動する。それぞれのアクセントの位置を示し、その理由を接尾辞のルールを使って説明せよ。

解答・解説を見る

economy は eˈconomy /ɪˈkɒnəmi/ で、第2音節(con)にアクセントがあります。ここに -ic という接尾辞が付いて economic になると、-ic は直前の音節にアクセントを引き寄せる性質を持つため、アクセントは -ic のすぐ前の音節、つまり nom に移動します。

答え:economy は eˈconomy(第2音節)、economic は ecoˈnomic /ˌiːkəˈnɒmɪk/(-ic の直前の音節)。接尾辞 -ic が、直前の音節にアクセントを引き寄せるため。

確認問題

問題

次の単語の最も強く発音する部分を、①・②から選べ。

de・cide(決める)

① 第1音節(de) ② 第2音節(cide)

答え

decide は動詞であり、「名前動後」の傾向どおり第2音節にアクセントが来る。deˈcide /dɪˈsaɪd/。答えは②。