文法 / 文型・品詞
品詞の基礎(名詞・動詞・形容詞・副詞など)
要点整理
英語の単語は、見た目や意味だけでなく、「文の中でどんな働きをするか」によって10種類のグループに分類されます。これを品詞と呼びます。品詞を意識すると、辞書の意味を丸暗記しなくても、単語が文の中でどこに置かれ、どんな形に変化するのかが予測できるようになります。ここでは10品詞をひとつずつ確認していきます。
① 名詞(noun)
人・物・事・場所・概念などの「名前」を表す単語です。文の中では主語(S)、目的語(O)、補語(C)になったり、前置詞の後ろに置かれたりします。
She bought a new book.(彼女は新しい本を買った。)
この文の book は「本」という物の名前を表す名詞で、動詞 bought の目的語になっています。
② 代名詞(pronoun)
名詞の代わりに使う単語です。同じ名詞を繰り返さずにすむようにする働きがあります。I / you / he / she / it / they のような人称代名詞や、this / that のような指示代名詞などがあります。
Tom is my classmate. He sits next to me.(トムは私のクラスメートだ。彼は私の隣に座っている。)
2文目の he は、1文目に出てきた Tom という名詞の代わりに使われています。
③ 動詞(verb)
動作や状態を表す単語で、ほぼすべての文で中心的な役割を果たします。動詞は主語の人称・数・時制によって形が変化します。
My brother plays soccer every Sunday.(私の兄は毎週日曜日にサッカーをする。)
主語が3人称単数(my brother)で現在の習慣を表しているので、動詞には -s が付いて plays になっています。
④ 助動詞(auxiliary verb)
動詞の前に置かれて、動詞に「可能」「義務」「推量」などの意味を付け加えたり、疑問文・否定文を作ったりする単語です。can / will / must / should のような法助動詞と、疑問文・否定文を作る do や、完了形を作る have なども助動詞の仲間です。
You must finish your homework before dinner.(あなたは夕食前に宿題を終えなければならない。)
must が動詞 finish に「〜しなければならない」という義務の意味を付け加えています。
⑤ 形容詞(adjective)
名詞の性質・状態を説明する単語です。名詞の直前に置いて修飾する使い方(限定用法)と、be動詞などの後ろに置いて主語や目的語を説明する使い方(叙述用法)があります。
This is a difficult question.(これは難しい問題だ。)/ This question is difficult.(この問題は難しい。)
どちらの文でも difficult が「難しい」という性質を表し、名詞 question を説明しています。
⑥ 副詞(adverb)
動詞・形容詞・他の副詞・文全体などを修飾し、「いつ・どこで・どのように・どのくらい」といった情報を付け加える単語です。多くの副詞は形容詞に -ly を付けて作られます。
She sings beautifully.(彼女は美しく歌う。)
beautifully は動詞 sings を修飾し、「どのように歌うか」を説明しています。
⑦ 前置詞(preposition)
名詞・代名詞の前に置かれ、「前置詞+名詞」のまとまりで、場所・時間・方向などの意味を表す単語です。in / on / at / to / from / with などがあります。
The cat is sleeping on the sofa.(猫はソファの上で眠っている。)
on は名詞 the sofa と結びついて「ソファの上に」という場所を表しています。
⑧ 接続詞(conjunction)
語と語、句と句、文と文をつなぐ単語です。対等な関係でつなぐand / but / or などの等位接続詞と、主節と従属節をつなぐ because / when / that などの従属接続詞があります。
I stayed home because it was raining.(雨が降っていたので、私は家にいた。)
because が「私は家にいた」という文と「雨が降っていた」という文を、理由の関係でつないでいます。
⑨ 冠詞(article)
名詞の前に置かれ、その名詞が「1つの不特定のもの」なのか「特定のもの」なのかを示す単語です。不特定のものを表す a / an(不定冠詞)と、特定のものを表す the(定冠詞)の2種類しかありません。
I saw a dog in the park. The dog was very friendly.(公園で1匹の犬を見た。その犬はとても人懐っこかった。)
1文目の a dog は「(どの犬かは特定されていない)1匹の犬」、2文目の the dog は「すでに話題に出た、あの犬」を指しています。
⑩ 間投詞(interjection)
驚き・喜び・痛みなどの感情を表す単語で、文の他の部分と文法的に結びつかず、独立して使われます。Oh! / Wow! / Ouch! などがあります。
Wow! That’s an amazing painting.(わあ!すごい絵だね。)
Wow はそれだけで感情を表し、後ろの文とは文法的なつながりを持ちません。
まとめ:品詞を意識するメリット
同じ単語でも、文の中での使われ方によって品詞が変わることがあります。たとえば fast は「速い」という意味では形容詞、「速く」という意味では副詞として使われます。品詞を意識する習慣をつけると、次の単元で学ぶ「文の要素(S・V・O・C・M)」や「5文型」の理解がぐっとスムーズになります。
例題
例題1(基本)
問題
次の文の下線部の単語の品詞を、それぞれ答えなさい。
- She is a kind nurse.
- He runs quickly.
- I like tea, but I don’t like coffee.
解答・解説を見る
1. nurse(名詞)
a kind nurse の nurse は「看護師」という人の名前を表しており、be動詞の補語になっています。人・物の名前を表す単語は名詞です。
2. quickly(副詞)
quickly は動詞 runs を修飾し、「どのように走るか」を説明しています。動詞を修飾する単語は副詞です。語尾が -ly であることも副詞の目印になります。
3. but(接続詞)
but は「お茶は好きだ」という文と「コーヒーは好きではない」という文を、対等な関係でつないでいます。文と文をつなぐ単語は接続詞です。
答え:1. 名詞 2. 副詞 3. 接続詞
例題2(標準)
問題
次の文の( )内から、正しい語を選びなさい。
- This soup smells (good / well).
- He can speak English (fluent / fluently).
- There is (a / the) cat under the table. It is sleeping.
解答・解説を見る
1. good
smell は「〜のにおいがする」という意味で使われるとき、後ろに補語(主語の状態を説明する語)を取ります。補語になれるのは名詞か形容詞なので、形容詞の good が正解です。well は主に副詞(「上手に」)として使われるので、ここでは使えません。
2. fluently
speak という動詞を修飾して「どのように話せるか」を説明しているので、副詞が必要です。形容詞の fluent(流暢な)ではなく、副詞の fluently(流暢に)を選びます。
3. a
1文目では、まだ話題に出ていない「(特定できない)1匹の猫」について述べているので、不定冠詞の a を使います。2文目で It(それ)と受けて初めて、その猫が特定のものとして扱われます。
答え:1. good 2. fluently 3. a
例題3(応用)
問題
次の文に含まれる fast の品詞を、それぞれ答えなさい。また、その判断の根拠を説明しなさい。
- He is a fast runner.
- He runs fast.
解答・解説を見る
1文目:fast は形容詞
fast は名詞 runner の直前に置かれ、「速い走者」という意味で runner を修飾しています。名詞を修飾する単語は形容詞です。
2文目:fast は副詞
fast は動詞 runs の後ろに置かれ、「どのように走るか」を説明しています。動詞を修飾する単語は副詞です。
fast は「速い(形容詞)」と「速く(副詞)」のどちらの意味・形も同じつづりを持つ単語です。このように、1つの単語が複数の品詞として使われることは珍しくありません。品詞は単語そのものだけでなく、文の中での位置と、何を修飾しているかによって判断する必要があります。
答え:1. 形容詞 2. 副詞
確認問題
問題
次の文の下線部の単語の品詞を答えなさい。
She was very tired, so she went to bed early.
答え
形容詞(be動詞 was の補語になり、主語 she の状態を説明している)