文法 / 不定詞

よくある間違い

間違い1: It is + 形容詞 + for/of + 人 + to do のfor/ofを混同する

よくある誤答例

「そんなことを言うとは、彼は失礼だった」を It was rude for him to say such a thing. としてしまう。

なぜ間違いなのか

rude(失礼な)は、人の性格や態度を評価する形容詞です。このタイプの形容詞では、forではなくofを使わなければなりません。forを使うのは、important, necessary, easy, difficultのように、物事の性質を表す形容詞のときです。

正しい考え方

「不定詞の意味上の主語を、そのまま文全体の主語にした文」に書き換えられるかどうかで判断しましょう。「He is rude.」は自然な文なので、ここではofを使います。

答え:It was rude of him to say such a thing.

間違い2: 知覚動詞・使役動詞のあとにtoをつけてしまう

よくある誤答例

「私は彼女が歌うのを聞いた」を I heard her to sing. としてしまう。

なぜ間違いなのか

hear のような知覚動詞のあとでOの動作を表すときは、to不定詞ではなく原形不定詞を使います。同じことが make, let のような使役動詞にも当てはまります。

正しい考え方

知覚動詞・使役動詞(make, let)+O+原形、というパターンをセットで覚えましょう。

答え:I heard her sing.

間違い3: getを使役動詞と同じ扱いにして原形を続けてしまう

よくある誤答例

「私は彼に手伝ってもらった」を I got him help me. としてしまう。

なぜ間違いなのか

get は意味こそ使役動詞に似ていますが、原形不定詞ではなくto不定詞をとる動詞です。make, have, letと同じグループに入れて覚えてしまうと、この間違いが起こりやすくなります。

正しい考え方

「get+O+to do」という形を、使役動詞グループとは別に、単独で覚えておきましょう。

答え:I got him to help me.

間違い4: too...to構文でnotを重ねて否定してしまう

よくある誤答例

「この本は難しすぎて理解できない」を、too...toにすでに否定の意味が含まれることを忘れて This book is too difficult not to understand. としてしまう(本来言いたい意味と逆になる)。

なぜ間違いなのか

too ~ to do は、それ自体で「あまりに~なので…できない」という否定の意味をすでに含んでいます。to不定詞の前にさらにnotを置くと、「理解しないほど難しすぎる」という意味になり、「難しすぎて理解できない」とは正反対に近い、不自然な意味になってしまいます。

正しい考え方

too...to do の文を作るときは、to不定詞の部分はそのまま肯定形にします。否定の意味はtoo自体がすでに持っています。

答え:This book is too difficult to understand.

間違い5: enoughの語順を間違える

よくある誤答例

「彼は十分に速く走れる」を He can run enough fast. としてしまう。

なぜ間違いなのか

enough が形容詞・副詞を修飾するときは、修飾する語の後ろに置きます。名詞を修飾するとき(enough money など)だけ、名詞の前に置くのがルールです。fastは副詞なので、enoughは後ろに置かなければなりません。

正しい考え方

「形容詞[副詞]+enough」「enough+名詞」という、2つの異なる語順をセットで覚えましょう。

答え:He can run fast enough.

間違い6: seem to doとseem to have doneの時制を混同する

よくある誤答例

「彼は子供の頃、この町に住んでいたようだ」を He seems to live in this town when he was a child. としてしまう。

なぜ間違いなのか

when he was a child(子供の頃)という過去を表す語句があるので、述語動詞 seems(現在)よりも前の時のことを述べています。単純形の to live では、seemsと同じ「現在」のことを表してしまい、時制がかみ合いません。

正しい考え方

述語動詞の時制と、不定詞が表す内容の時制がずれている場合は、必ず不定詞の完了形(to have+過去分詞)を使いましょう。

答え:He seems to have lived in this town when he was a child.

間違い7: look forward toのtoを不定詞のtoだと思い込む

よくある誤答例

「夏休みが待ち遠しい」を I'm looking forward to have summer vacation. としてしまう。

なぜ間違いなのか

look forward to の to は前置詞であり、to不定詞のtoではありません。前置詞の後ろに動詞を続けるときは、原形ではなく動名詞にする必要があります。

正しい考え方

look forward to, be used to のように「to+動名詞」の形をとる構文は、まとめて覚えておきましょう(このテーマは動名詞の単元でくわしく学びます)。

答え:I'm looking forward to having summer vacation.

間違い8: remember to do / doingを取り違える

よくある誤答例

「私は以前彼に会ったことを覚えている(過去の経験)」を I remember to meet him before. としてしまう。

なぜ間違いなのか

remember to do は「これから~するのを覚えている(まだしていないことを忘れない)」という意味です。過去にすでに起きた出来事を覚えている、という意味を表すには、remember doing(動名詞)を使わなければなりません。

正しい考え方

「これからの予定を忘れない→to do」「過去の記憶→doing」というremember特有のルールを覚えておきましょう。

答え:I remember meeting him before.

間違い9: 形容詞的用法の不定詞を名詞の前に置いてしまう

よくある誤答例

「読むべき本」を、日本語の語順につられて a to-read book のように、不定詞を名詞の前に置いてしまう。

なぜ間違いなのか

英語のto不定詞は、形容詞的用法であっても、日本語の形容詞のように名詞のには置けません。必ず修飾する名詞の後ろに置く必要があります。

正しい考え方

日本語では「~するための本」のように名詞の前に説明がきますが、英語のto不定詞は名詞を後ろから修飾する、という語順の違いを意識しましょう。

答え:a book to read

間違い10: 不定詞の受動態を作り忘れる

よくある誤答例

「するべき仕事がたくさんある」を There is a lot of work to do. から発展させる際、workが動作をする側であるかのように能動の to do のままにしてしまい、不定詞の受動態が必要な場面で使い分けができない。

なぜ間違いなのか

work(仕事)は、「する」側ではなく「される」側です。形容詞的用法の不定詞であっても、意味上の主語が動作を受ける側であれば、受動態(to be + 過去分詞)にする必要があります。能動の to do のままにすると、まるで仕事自身が何かを「する」かのような、不自然な意味になってしまいます。

正しい考え方

不定詞が修飾する名詞が「する」側か「される」側かを必ず確認し、される側であれば to be + 過去分詞の形にしましょう。

答え:There is a lot of work to be done.