文法 / 文型・品詞
文の要素(S・V・O・C・M)
要点整理
前の単元で学んだ「品詞」は、単語1つ1つの種類でした。この単元で学ぶ「文の要素」は、その単語(または単語のかたまり)が、文全体の中でどんな役割を果たしているかを表す考え方です。文の要素には次の5種類があり、それぞれ S・V・O・C・M という記号で表します。
| 記号 | 名称 | 主な訳し方 |
|---|---|---|
| S | 主語(Subject) | 〜は/〜が |
| V | 動詞(Verb) | 〜する/〜である |
| O | 目的語(Object) | 〜を/〜に |
| C | 補語(Complement) | S・Oの性質や状態 |
| M | 修飾語(Modifier) | いつ・どこで・なぜ・どのように、など |
英文を正確に読むためには、まず1つの文をこの5つの要素に分解できるようになることが欠かせません。
S(主語)の見分け方
主語は、その文が「誰について」「何について」述べているかを表す部分で、日本語の「〜は」「〜が」にあたります。名詞・代名詞、または名詞の働きをするかたまり(句・節)が主語になります。
My father works at a hospital.(私の父は病院で働いている。)
この文の主語は my father(私の父)です。
V(動詞)の見分け方
動詞は、主語の動作や状態を表す部分です。文には必ず1つ(以上)の動詞があり、それが文の中心になります。助動詞が付いている場合は、助動詞も含めてVとして扱うのが基本です。
My father works at a hospital.(私の父は病院で働いている。)
O(目的語)の見分け方
目的語は、動詞が表す動作の「対象」を表す部分で、日本語の「〜を」「〜に」にあたることが多い要素です。名詞・代名詞、または名詞の働きをするかたまりが目的語になります。
I like soccer.(私はサッカーが好きだ。)
この文では、動詞 like(好きだ)の対象になっているのが soccer なので、soccer が目的語です。
C(補語)の見分け方
補語は、主語または目的語の性質・状態を説明する部分で、名詞または形容詞がなります。補語の最大の特徴は、説明されている相手とイコールの関係になることです。
She is a doctor.(彼女は医者だ。)→ She = a doctor が成り立つ
She looks happy.(彼女は幸せそうに見える。)→ She = happy な状態が成り立つ
一方、次の文の soccer は目的語(O)であり、補語(C)ではありません。
I like soccer.(私はサッカーが好きだ。)→ I = soccer は成り立たない
このように、「S(またはO)とイコールになるかどうか」を確認することが、OとCを見分ける最も確実な方法です。
M(修飾語)の見分け方
修飾語は、場所・時間・理由・様子などの付加的な情報を表す部分で、文からその部分を取り除いても、残りの部分だけで文の骨組み(SVなど)が成立します。副詞や、前置詞+名詞のかたまり(前置詞句)が修飾語になることが多いです。
I met her at the station yesterday.(私は昨日、駅で彼女に会った。)
この文で at the station(駅で)と yesterday(昨日)を取り除いても、I met her.(私は彼女に会った。)という文はそのまま成立します。したがって、この2つはMであり、S・V・O・Cのどれにも数えません。
なぜM(修飾語)を意識する必要があるのか
英文を読むときにありがちな間違いは、修飾語を無理にS・V・O・Cのどれかに含めてしまい、文の構造を誤解してしまうことです。修飾語は「なくても文の骨組みは崩れない」情報だと意識し、まずMをカッコに入れて取り除いてから、残った部分でS・V・O・Cを確認する、という手順で読む習慣をつけましょう。この考え方は、次の単元で学ぶ「5文型」の判定の土台になります。
例題
例題1(基本)
問題
次の文の各語(または語句)が、S・V・O・C・Mのどれにあたるか答えなさい。
My sister studies English every day.
解答・解説を見る
my sister(私の姉[妹])は「誰が」にあたる主語なので S です。
studies(勉強する)は主語の動作を表す動詞なので V です。
English(英語)は動詞 studies の動作が向かう対象なので O です。
every day(毎日)は「いつ」を表す付加的な情報で、これを取り除いても My sister studies English.(私の姉は英語を勉強する。)という文は成立します。したがって M です。
答え:My sister(S) studies(V) English(O) every day(M)
例題2(標準)
問題
次の2つの文の tired が、それぞれ文の要素として何にあたるか答えなさい。また、その理由も説明しなさい。
- He looks tired.
- I saw a tired dog in the park.
解答・解説を見る
1. tired は C(補語)
look(〜に見える)の後ろにある tired は、主語 he の状態を説明しており、He = tired(な状態) というイコールの関係が成り立ちます。主語とイコールの関係になる語は補語(C)です。
2. tired は M(修飾語)
2文目の tired は名詞 dog を直接修飾する形容詞として使われています。この文の主要素は I(S) saw(V) a dog(O) で、tired はその一部である dog を詳しく説明しているだけなので、文全体の要素としては修飾語(M)として扱います。
同じ tired という単語でも、使われる位置によって文の要素としての働きが変わることに注意しましょう。
答え:1. C 2. M
例題3(応用)
問題
次の文を、S・V・O・C・Mに分解しなさい。
We found the movie very interesting last night.
解答・解説を見る
まず動詞を探します。この文の動詞は found(見つけた、〜だとわかった)で、これが V です。
主語は「誰が」にあたる we なので S です。
次に、found の直後にある the movie(その映画)を確認します。これは found の動作が向かう対象なので、まず O の候補です。
さらにその後ろにある very interesting(とても面白い)を見ると、これは the movie とイコールの関係(the movie = very interesting)になっており、the movie の状態を説明しています。したがって very interesting は C です。
最後に last night(昨夜)は「いつ」を表す付加的な情報で、取り除いても We found the movie very interesting.(私たちはその映画をとても面白いと思った。)という文は成立するので、M です。
この文のように、O(目的語)とC(補語)がセットで登場し、「OとCがイコールの関係になる」という形の文型は、次の単元で学ぶSVOC文型の基本になります。
答え:We(S) found(V) the movie(O) very interesting(C) last night(M)
確認問題
問題
次の文を、S・V・O・C・Mに分解しなさい。
The players practiced soccer hard in the park.
答え
The players(S) practiced(V) soccer(O) hard(M) in the park(M)