文法 / 仮定法
よくある間違い
間違い1: If節の時制を直説法と同じ感覚で使ってしまう
よくある誤答例
「もし私がお金持ちなら」を直訳しようとして、If I am rich, I would buy a big house. のように、If節を現在形のままにしてしまう。
なぜ間違いなのか
「もし私がお金持ちなら」というのは、現在の事実(私は今お金持ちではない)に反する仮定です。このような仮定法過去の文では、If節の動詞をわざと1つ古い時制(過去形)にする、という英語独特のルールがあります。現在形のままにしてしまうと、直説法(実際に起こりうる条件)の文になってしまい、仮定法のニュアンスが失われます。
正しい考え方
「事実に反する仮定」だと気づいたら、If節の動詞を1つ古い時制にずらす、というルールを思い出しましょう。If I were rich, I would buy a big house.
間違い2: 仮定法過去のbe動詞をwasにしてしまう
よくある誤答例
If I was a teacher, I would make classes more fun.
なぜ間違いなのか
仮定法過去でbe動詞を使う場合、主語が I や he、she などの単数であっても、was ではなく were を使うのが原則です。was は直説法の過去形と紛らわしいため、仮定法であることをはっきり示すために were が好まれます。
正しい考え方
仮定法過去のbe動詞は、主語に関係なく were を使うと覚えておきましょう。If I were a teacher, I would make classes more fun.
間違い3: 仮定法過去と仮定法過去完了の時制を混同する
よくある誤答例
過去のこと(あの日、傘を持っていかなかった)への後悔を表したいのに、If I had an umbrella, I wouldn't have gotten wet. のように、If節だけ仮定法過去(過去形)にしてしまう。
なぜ間違いなのか
「あの日、傘を持っていなかった」というのは過去の事実に反する仮定なので、仮定法過去完了(had + 過去分詞)を使う必要があります。If節を仮定法過去(過去形)のままにしてしまうと、「(今)傘を持っていない」という現在の事実に反する仮定という、別の意味になってしまいます。
正しい考え方
「今のこと」か「あのときのこと」かを日本語ではっきりさせてから、現在の事実に反するなら仮定法過去、過去の事実に反するなら仮定法過去完了を選びましょう。If I had had an umbrella, I wouldn't have gotten wet.
間違い4: 仮定法の主節にwillやcanを使ってしまう
よくある誤答例
If I knew the answer, I will tell you.
なぜ間違いなのか
If節が過去形(knew)になっている時点で、この文は仮定法過去です。仮定法の主節では、will や can ではなく、必ず would・could・might のような過去形の助動詞を使います。will を使ってしまうと、If節と主節で時制のルールがちぐはぐになってしまいます。
正しい考え方
If節が過去形なら主節はwould/could/might+原形、If節がhad+過去分詞なら主節はwould/could/might have+過去分詞、と必ずセットで覚えましょう。If I knew the answer, I would tell you.
間違い5: I wishのあとの時制を間違える
よくある誤答例
今、休みが欲しいという願望を表したいのに、I wish I have a day off. のように、wishのあとを現在形のままにしてしまう。
なぜ間違いなのか
I wish のあとには、必ず仮定法(実際の時制よりも1つ古い時制)を続ける必要があります。現在の事実に反する願望なら仮定法過去、過去の事実に反する願望なら仮定法過去完了を使います。現在形のままでは、文法的に誤りになります。
正しい考え方
I wish のあとは、If節と同じ感覚で時制を1つ古くずらしましょう。I wish I had a day off.
間違い6: as ifのあとを直説法にしてしまう
よくある誤答例
実際には知らないのに知っているかのように振る舞う人について、He acts as if he knows everything. のように、as if のあとを現在形のままにしてしまう。
なぜ間違いなのか
as if のあとの内容が、話し手から見て事実に反する(彼は実際には知らない)場合には、仮定法を使う必要があります。現在形のままだと、「実際に知っているようだ」という、話し手がそれを事実だと考えているニュアンスに変わってしまいます。
正しい考え方
as if のあとの内容が事実に反すると判断できる場合は、仮定法過去(またはさらに前のことなら仮定法過去完了)を使いましょう。He acts as if he knew everything.
間違い7: without/but forの意味を取り違える
よくある誤答例
Without your help を「あなたの助けがなくても」という意味だと誤解してしまう。
なぜ間違いなのか
without/but for は「もし〜がなければ」「もし〜がなかったら」という、if it were not for(if it had not been for)と同じ意味を表す表現です。「〜がなくても」(たとえ〜がなくても、という譲歩の意味)ではありません。この2つの意味を混同すると、文全体の意味を取り違えてしまいます。
正しい考え方
without/but forを見たら、まず if it were not for(またはif it had not been for)に置きかえて考える習慣をつけましょう。Without your help, I couldn't have finished this work.(あなたの助けがなかったら、私はこの仕事を終えられなかっただろう。)
間違い8: 倒置形でifを消し忘れる
よくある誤答例
If節を倒置の形にしようとして、If Were I rich, I would buy this house. のように、ifを残したままwereを前に出してしまう。
なぜ間違いなのか
仮定法の倒置は、ifを完全に取り除いたうえで、were・had・shouldを主語の前に移動させる形です。ifとwere(had/should)を両方残してしまうと、文法的に誤った形になってしまいます。
正しい考え方
倒置にするときは「ifを消す」「were/had/shouldを主語の前に出す」の2つの操作をセットで行いましょう。Were I rich, I would buy this house.