文法 / 分詞
分詞構文の基本(作り方・意味)
要点整理
分詞構文とは何か
英語では、「のとき」「なので」「~だけれども」のような意味を表す副詞節(接続詞+主語+動詞)を、分詞を使って1つのかたまりに圧縮することができます。これを分詞構文と呼びます。
When I walked along the street, I saw an old friend of mine.(通りを歩いていたとき、私は昔の友人を見かけた。) Walking along the street, I saw an old friend of mine.(通りを歩いていて、私は昔の友人を見かけた。)
2文目のように、接続詞 When と主語 I を省き、動詞 walked を現在分詞 Walking に変えることで、副詞節全体を Walking along the street という分詞のかたまりに圧縮しています。
分詞構文の作り方
分詞構文は、次の手順で作ります。
- 副詞節の接続詞を消す。
- 副詞節の主語が主節の主語と同じであれば、その主語も消す。(主語が異なる場合は消せません。これは次の単元で学びます。)
- 副詞節の動詞を現在分詞(-ing形)に変える。be動詞の場合も Being という形にします。
Because she was tired, she went to bed early.(彼女は疲れていたので、早く寝た。) → Because を消す → she(主節の主語 she と同じなので)を消す → was を Being に変える Being tired, she went to bed early.(疲れていたので、彼女は早く寝た。)
分詞構文が表す意味
分詞構文そのものには「これはこの意味」という決まった訳し方はなく、文脈から意味を判断する必要があります。代表的な意味は次の5つです。
| 意味 | 訳し方の目安 | 元の接続詞の例 |
|---|---|---|
| 時 | when, while, as | |
| 理由 | ~なので | because, since, as |
| 条件 | もし~ならば | if |
| 譲歩 | ~だけれども | though, although |
| 付帯状況 | and(~して、そして) |
Feeling sick, he stayed home from school.(気分が悪かったので、彼は学校を休んで家にいた。)〈理由〉 Turning left at the corner, you will find the station.(その角を左に曲がれば、駅が見つかります。)〈条件〉 Living next door, I rarely talk to my neighbor.(隣に住んでいるけれども、私はその隣人とめったに話さない。)〈譲歩〉
最後の例のように、意味が曖昧になりそうな場合は、話し言葉や文章では though などの接続詞をあえて残すことも多くあります。
付帯状況を表す分詞構文
分詞構文の中でもよく使われるのが、「~しながら」「そして~して」という付帯状況の意味です。主節の動作と同時に起こっていること、あるいは主節に続いて起こることを、分詞構文で付け加えます。
She left the room, closing the door quietly.(彼女は静かにドアを閉めながら、部屋を出た。)
この文では、she left the room(部屋を出た)という主節の動作に対して、closing the door quietly(静かにドアを閉めながら)という付帯状況が付け加えられています。付帯状況の分詞構文は、このように主節の後ろに置かれることも多いのが特徴です。
否定の分詞構文
分詞構文を否定する場合は、分詞の直前に not(または never)を置きます。動詞の前に not をつけるのと同じ発想です。
Not knowing what to say, she remained silent.(何と言えばよいかわからなかったので、彼女は黙ったままだった。)
Not knowing のように、not を分詞の前に置く語順を必ず守りましょう。knowing not のような語順にはしません。
完了形の分詞構文:主節より前に起こったこと
副詞節の動作が、主節の動作よりも前に起こった場合は、現在分詞ではなく「having+過去分詞」という完了形の分詞構文を使います。
Having finished his homework, he went out to play.(宿題を終えてしまってから、彼は遊びに出かけた。)
これは、After he had finished his homework, he went out to play.(宿題を終えた後、彼は遊びに出かけた)を分詞構文にしたものです。finished(宿題を終えた)のは、went out(遊びに出かけた)よりも前の出来事なので、単なる Finishing ではなく Having finished という完了形にする必要があります。
例題
例題1(基本)
問題
次の文を分詞構文を使って書き換えよ。
When she saw the results, she smiled with joy.
解答・解説を見る
副詞節 When she saw the results の主語 she は、主節の主語 she と同じです。接続詞 When を消し、主語 she を消し、動詞 saw を現在分詞 Seeing に変えます。
答え:Seeing the results, she smiled with joy.(結果を見て、彼女は喜んで微笑んだ。)
例題2(標準)
問題
次の文を分詞構文を使って書き換えよ。
Because he had no money, he couldn't buy the ticket.
解答・解説を見る
副詞節 Because he had no money の主語 he は、主節の主語 he と同じです。接続詞 Because を消し、主語 he を消し、動詞 had を現在分詞 Having に変えます。had は「持っていた」という状態を表す一般動詞なので、be動詞のときの Being ではなく、通常どおり -ing 形にします。
答え:Having no money, he couldn't buy the ticket.(お金を持っていなかったので、彼はチケットを買えなかった。)
例題3(応用)
問題
次の文を分詞構文を使って書き換えよ。
After he had cleaned his room, he watched TV in the living room.
解答・解説を見る
副詞節の動作(部屋を掃除した)は、主節の動作(テレビを見た)よりも前に起こっています。このように時間差がある場合は、単純な現在分詞ではなく、完了形の分詞構文「having+過去分詞」を使う必要があります。
接続詞 After を消し、主語 he を消し、had cleaned を Having cleaned に変えます。
答え:Having cleaned his room, he watched TV in the living room.(部屋を掃除してから、彼は居間でテレビを見た。)
もし時間差を考えずに Cleaning his room, he watched TV. としてしまうと、「部屋を掃除しながらテレビを見た」という、2つの動作が同時に起こっているかのような誤った意味になってしまう可能性があります。副詞節と主節の動作の前後関係を必ず確認しましょう。
確認問題
問題
次の文を分詞構文を使って書き換えよ。
Because I didn't know his phone number, I couldn't call him.
答え
Not knowing his phone number, I couldn't call him. (否定語 not は分詞の直前に置く。)