読解 / 長文読解実践
グラフ・資料読解問題の解き方
要点整理
近年の入試(特に共通テスト)では、グラフや表などの資料と英文を組み合わせた読解問題が数多く出題されます。この形式では、英文を読む力に加えて、資料を正確に読み取る力と、資料の内容と本文記述を照合する力が求められます。
グラフを読むときにまず確認すること
- タイトル:このグラフは何についてのデータか
- 軸とラベル:縦軸・横軸がそれぞれ何を表し、単位は何か(%, 人数, 年など)
- 凡例(legend):複数の項目がある場合、どの色・記号がどの項目に対応するか
- 全体の傾向:増加しているか、減少しているか、ピーク(最大値)やボトム(最小値)はどこか
これらを確認しないまま英文だけを読むと、本文中の数値表現(increased, the highest, twice as many など)を、グラフの正しい部分と結びつけられなくなってしまいます。
資料読解でよく使われる英語表現
| 表現 | 意味 |
|---|---|
| increase / rise / go up | 増加する |
| decrease / decline / fall | 減少する |
| peak | 最高点、ピークに達する |
| remain steady / stay the same | 横ばいである |
| account for ~% | ~%を占める |
| compared to ~ | ~と比較して |
| respectively | それぞれ(複数の対象に順番に対応させて述べるときに使う) |
| over the same period | 同じ期間にわたって |
特に respectively は、資料読解問題で頻出でありながら見落とされやすい語です。「A and B increased by 10% and 15%, respectively.」は、「AとBは、それぞれ10%と15%増加した」という意味で、A→10%、B→15%という対応関係を正確に読み取る必要があります。
本文記述とグラフを照合する手順
- 本文中の数値表現・比較表現に印をつける。
- その表現が、グラフのどの項目・どの年(期間)についての記述かを確認する。
- グラフの実際の数値と、本文の記述が一致しているかを確認する。特に、年号やカテゴリの取り違えがないか注意する。
- 「増加した」と「最も多い」、「2倍になった」と「2倍多い」のように、似ているが意味が異なる表現を混同していないか確認する。
次のグラフの説明を例に考えてみましょう。
表:ある高校の生徒が「1日に読書をする時間」の割合(調査対象は同じ学年の生徒300人)
| 読書時間 | 1年生 | 2年生 | 3年生 |
|---|---|---|---|
| 読まない | 20% | 25% | 35% |
| 30分未満 | 40% | 35% | 30% |
| 30分~1時間 | 30% | 30% | 25% |
| 1時間以上 | 10% | 10% | 10% |
Reading habits appear to change somewhat as students move through high school. The percentage of students who read for less than thirty minutes a day gradually decreases across the three grades, while the percentage of students who do not read at all steadily increases, reaching its highest point among third-year students. Interestingly, the proportion of students who read for more than an hour a day remains exactly the same across all three grades.
(読書習慣は、高校生活が進むにつれてやや変化するようだ。1日30分未満読書をする生徒の割合は3学年を通じて徐々に減少する一方、まったく読書をしない生徒の割合は着実に増加し、3年生で最も高い数値に達する。興味深いことに、1日1時間以上読書をする生徒の割合は、3学年を通じてまったく同じままである。)
この英文を表と照合すると、「30分未満」は40%→35%→30%と減少(gradually decreases と一致)、「読まない」は20%→25%→35%と増加し3年生で最大(steadily increases, reaching its highest point と一致)、「1時間以上」はすべて10%で変化なし(remains exactly the same と一致)しており、本文の記述がすべて表の数値と対応していることが確認できます。
例題
例題1(基本)
問題
上の表と英文について、次の記述のうち、本文・表の内容と一致するものを(1)~(4)から選べ。
(1) 3年生では、読書をまったくしない生徒が最も多い割合を占める学年である。 (2) 1年生から3年生にかけて、まったく読書をしない生徒の割合は減少している。 (3) 1日1時間以上読書をする生徒の割合は、学年が上がるにつれて増加している。 (4) 30分未満読書をする生徒の割合は、3学年を通じて変化がない。
解答・解説を見る
表を確認すると、「読まない」の割合は1年生20%→2年生25%→3年生35%であり、3学年の中で3年生が最も高い割合です。本文の reaching its highest point among third-year students(3年生で最も高い数値に達する)とも一致するため、(1)が正解です。
(2)は表と逆(増加している)です。(3)は表(すべて10%で一定)と矛盾します。(4)は「30分未満」であり、実際には40%→35%→30%と減少しているため誤りです(「変化がない」のは「1時間以上」のほうです)。
答え:(1)
例題2(標準)
問題
次の英文とグラフの説明を読み、下線部の空所に入る最も適切な数値を答えよ。
表:ある町の年間ごみ排出量(トン)
| 年 | 2020年 | 2021年 | 2022年 | 2023年 |
|---|---|---|---|---|
| 排出量(トン) | 1,200 | 1,150 | 950 | 900 |
After the town introduced a new recycling program in 2022, the amount of waste produced dropped sharply compared to the previous year, falling from 1,150 tons to ( ) tons, a decrease of nearly 200 tons in a single year.
解答・解説を見る
本文は「2022年に新しいリサイクル制度を導入した後、前年と比べてごみの排出量が急激に減少した」と述べています。表で2021年(前年)は1,150トン、2022年は950トンであり、falling from 1,150 tons to ( ) tons という記述の空所には、2022年の数値が入ります。1,150-950=200であり、a decrease of nearly 200 tons という記述とも一致します。
答え:950
例題3(応用)
問題
次の英文を読み、respectively が指す対応関係を正しく整理し、A国とB国それぞれの、留学生数の増加率を答えよ。
The number of international students studying in Country A and Country B increased by 15% and 40%, respectively, over the past five years, even though Country B still receives far fewer international students in total than Country A.
解答・解説を見る
respectively(それぞれ)は、直前に並べられた複数の主語(Country A and Country B)と、複数の数値(15% and 40%)を、述べられた順番のまま対応させる語です。
Country A → 15%、Country B → 40%という順番で対応するので、A国の増加率は15%、B国の増加率は40%です。文の後半にある「B国のほうが留学生の総数自体は依然としてA国よりずっと少ない」という情報と、増加率(伸び率)の大小は別の情報である点にも注意しましょう。
答え:A国 15%、B国 40%
確認問題
問題
次の英文を読み、下線部の空所に入る最も適切な数値を答えよ。
表:ある学校の部活動別加入者数(人)
| 部活動 | 加入者数 |
|---|---|
| サッカー部 | 45 |
| 吹奏楽部 | 38 |
| 美術部 | 22 |
Among the three clubs shown in the table, the soccer club has the largest number of members, with ( ) more members than the art club.
答え
23(45-22=23)