文法 / 受動態

よくある間違い

間違い1: 群動詞の受動態で前置詞を落としてしまう

よくある誤答例

「その赤ちゃんは祖母に世話をされている」を The baby is looked by her grandmother. としてしまう。

なぜ間違いなのか

look after(世話をする)は、動詞+前置詞がひとまとまりで働く群動詞です。受動態にするときも、群動詞全体を1つのかたまりとして扱わなければならず、前置詞 after を落とすことはできません。after を落とすと、別の動詞 look(見る)の受動態と誤解されてしまいます。

正しい考え方

群動詞を受動態にするときは、「過去分詞のすぐあとに前置詞を残す」ことを徹底しましょう。

正しい文:The baby is looked after by her grandmother.

間違い2: 自動詞を受動態にしてしまう

よくある誤答例

「その事故は昨日起きた」を The accident was happened yesterday. としてしまう。

なぜ間違いなのか

happen(起こる)は目的語を取らない自動詞です。受動態は「目的語を主語にする」文の形なので、そもそも目的語を取らない自動詞には受動態が存在しません。

正しい考え方

動詞を受動態にする前に、「この動詞は目的語(~を)を取れるか」を必ず確認しましょう。happen, occur, arrive, die などの自動詞は、そのまま能動態の形で使います。

正しい文:The accident happened yesterday.

間違い3: 助動詞を含む受動態でbeを活用させてしまう

よくある誤答例

「この仕事は明日までに終わらされなければならない」を This task must is finished by tomorrow. としてしまう。

なぜ間違いなのか

助動詞のあとに続く動詞は、主語や時制に関係なく常に原形です。受動態の場合、その「動詞」に当たるのが be動詞なので、助動詞のあとの be は常に原形の be のままにしなければなりません。is や was のように活用させることはできません。

正しい考え方

「助動詞+be+過去分詞」という形を1つのかたまりとして覚え、助動詞のあとのbeは絶対に活用させないようにしましょう。

正しい文:This task must be finished by tomorrow.

間違い4: 進行形の受動態でbeingを落とす、または語順を間違える

よくある誤答例

「その道路は今、修理されているところだ」を The road is repaired now. としてしまう(単なる現在形の受動態と混同)、あるいは The road is repaired being now. のように語順を間違えてしまう。

なぜ間違いなのか

「~されているところだ」という進行中の意味を出すには、be動詞のあとに being を置き、そのあとに過去分詞を続ける必要があります。being を省略すると、単なる「(いつも)修理される」という単純な受動態の意味になってしまい、進行中というニュアンスが消えてしまいます。また、being の位置は必ず be動詞と過去分詞の間です。

正しい考え方

進行形の受動態の語順は be + being + 過去分詞 で固定されていると覚えましょう。

正しい文:The road is being repaired now.

間違い5: by以外の前置詞を使うべき熟語でbyを使ってしまう

よくある誤答例

「私はその結果に興味がある」を I'm interested by the result. としてしまう。

なぜ間違いなのか

be interested in は、動作をした人を表す by ではなく、興味の対象を表す in を使う決まった熟語です。受動態の「~される」という形から、反射的にby を使ってしまう誤りがよく見られますが、感情や状態を表す受動態の熟語には、byとは違う前置詞が結びついているものが数多くあります。

正しい考え方

be interested in, be surprised at, be satisfied with, be covered with, be known for など、感情・状態を表す受動態の熟語は、前置詞とセットで1つの単語のように覚えましょう。

正しい文:I'm interested in the result.

間違い6: be made ofとbe made fromを混同する

よくある誤答例

「ワインはぶどうから作られる」を Wine is made of grapes. としてしまう。

なぜ間違いなのか

be made of は、見た目からも元の材料がわかる(材料の質が変わらない)場合に使います。be made from は、化学変化などにより、見た目からは元の材料がわからないほど質が変化している場合に使います。ぶどうからワインが作られる過程では、ぶどうの原形がなくなるほど質が変化しているため、of ではなく from を使うのが適切です。

正しい考え方

完成品を見て、元の材料がそのまま見て取れるかどうかで of と from を判断しましょう。「木の椅子(This chair is made of wood.)」のように見た目でわかるものは of、「ぶどうからできたワイン」のように質的に変化しているものは from です。

正しい文:Wine is made from grapes.

間違い7: SVOOの受動態で、toやforを補い忘れる

よくある誤答例

「この時計は私に与えられた」を、直接目的語を主語にして This watch was given me. としてしまう。

なぜ間違いなのか

SVOOの文(give型)を、直接目的語(this watch)を主語にした受動態にするときは、もとの間接目的語(me)の前に to を補う必要があります。to を落とすと、目的語が2つ並んだような不自然な形になってしまいます。

正しい考え方

「間接目的語を主語にする受動態」では前置詞は不要ですが、「直接目的語を主語にする受動態」では、間接目的語の前に to(giveなどの動詞の場合)や for(buyなどの動詞の場合)を補う必要がある、という違いを整理しておきましょう。

正しい文:This watch was given to me.

間違い8: 能動態の時制のまま、be動詞を変化させ忘れる

よくある誤答例

「その部屋はすでに掃除された」(現在完了形)を This room has already cleaned. としてしまう。

なぜ間違いなのか

現在完了形の受動態は have/has + been + 過去分詞 という形です。been を落として動詞を直接過去分詞にしてしまうと、has already cleaned は「(部屋が)すでに掃除した」という、能動態のような、意味の通らない文になってしまいます。

正しい考え方

完了形の受動態は「have/has/had」のあとに必ず been を挟むことを、機械的な手順として徹底しましょう。

正しい文:This room has already been cleaned.